林信行のインスタグラム(nobihaya) - 3月5日 17時03分
少し前にも投稿したが、ここ1〜2年、影の写真を撮ることに執心している。
影は人類誕生前からあったデフォルメーションの一形態。
影は3次元空間と2次元空間の接点。
影は手では触れることができないのに、一つの物質の上に境界面をつくる視覚が生み出した幻影。
光のニュアンス。
影そのものを写真の主役とすることで、これは一体何の影だろうと人は考える。
そしてその周囲にはどんな光景が広がっているのだろうと想像を膨らませる。
あまたに散らばる幻影が、人の脳裏に新たな幻影を浮かびあがらせる。
影なんてありふれていると思うかも知れないが、そう思う人は自分でも影の写真を撮ってみて欲しい。
すると影は刹那の間にしか存在しないと気付くと思う。
ちょっとした雲の動き、風のそよめき、そして陽の傾きが影の姿を常に大きく変化させている。
人工の光、照明の影ですら、厳密には寿命に向かって光を減衰、変化させている。
20世紀末、大量生産大量消費の傾向が強まり、顧客の質より量が重視されるようになってから、影を作らずすべてに光が当たった、わかりやすさ重視の写真が増えた印象を持っている。
でも、影が一つあるだけで言葉をいくつ重ねても伝わらない鮮烈な印象を作り出すことがある。
今後もそんな影を求めて習作をつづけたい。
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la nuance: version bleue
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2020/3/5