猫沢エミさんのインスタグラム写真 - (猫沢エミInstagram)「《パリ・盗難日記 / 15日目》後編①(長すぎて!😆)  可愛い警察官のマダムに言われた通り、まっすぐ歩き出した私だったが、予想通り〝右手に黄色い建物〟はなかなか見えてこなかった。メトロの次の駅を越したあたりで疑心暗鬼になっていたら、向こうからゴクミレベルの美しきメチス(混血)の女の子が歩いてきたので道を尋ねてみると、「この道をまーーーーーっすぐ歩いて行くと、右手に黄色い建物が見えるからすぐわかると思うわ」と、先ほどの警察官とまったく同じことを見惚れるような笑顔で言った。  やっぱり当たっているのか。問題はまっすぐがどのくらいかだな。気を取り直してしばらく歩いてみると、彼女たちが言った通り、いきなり黄色のポップな建物が現れた……….ってあれ? ここ、もうプラスディタリーじゃん!まさか、うちの近所まで踏破してしまったとか? その通りだった。プラスディタリーの駅前にある13区の区役所。そのちょっと裏手にコミッサリアがあったとは。  ま、そんなもんだよな。自分がいざこういう目に遭わないと、こんなことすら知ろうとしないわけで。しかも私は今まで彼がフランス人で、わりと事務方が得意なこともあり、おんぶに抱っこ状態だった。フランス人の彼が本来一生やらなくていい手続きを山盛り手伝ってきたことに、これまでどのくらい感謝していたのか?と自問する。そして、やっぱりこれじゃいけなかったのだと思う。もしも彼が事故に遭ったら? 万が一死んでしまうようなことがあったら? 今の私では、なにひとつ役に立たないでくの棒ではないか!  縁起の良さそうな黄色のコミッサリアは、先日の盗難届に出向いた14区のコミッサリアとは違ってガラガラでのんびりした雰囲気だった。セキュリティーの警察官も、受付のムッシュやマドモワゼル達もなんだかニコニコしていて、その顔を見るだけでホッとして涙が出そうだった。特にシテでザックリ返り討ちにあっていた私にとっては。  持ってきた書類を並べて、さっそく窓口の担当ムッシュに熱く事情を説明してみたところ「うーん…10月2日から、確かに滞在許可証や移民に関する業務はシテに統合されて、ここみたいな警察署では一切取り扱えなくなったんだ。申請はインターネットで….」「そのネットがシステムエラーでもう2日も動かないんです!あと10日で日本にビジネストリップしなくてはけないのに、もしも行けなくなったら損害は多大です‼️」私は引かなかった。するとムッシュは「プレフェクチュールに電話をかけてみよう」と動いてくれた!それを見た私は、すかざす「ムッシュ、これも見て!もう《cerfa -セルファ/ 文書 · 行政関係書式登記校閲センター》のサイトからメールで問い合わせはかけていて、そのメール受理番号も持っています!」そのメールのプリントアウトを見ながら、ムッシュはプレフェクチュールの担当者と話を続けた。そして電話を切った後「君からの問い合わせは、番号で確認が取れたよ。(よっしゃあ!)ただ、やはり手続き自体は、サイトからでないとやっぱりダメだって」うーむ……。  ここでレユニオンの彼に電話をかけて、オルリー空港でも使った手・ネイティブフランス人の泣き落とし作戦を試みて、ムッシュと直接話をしてもらったが、やっぱりここでも問題はフランス語会話術のレベルではなく、システムが変わったことによる対応不可だった。しかしムッシュは、「プレフェクチュールの総合案内電話番号に電話をかけてみて。そこなら具体的な方法を教えてくれるかもしれない」。これをまず聞いたとき、内心は〝えー…..〟だった。日本と同じく、こうした番号がすぐに繋がったためしがない。彼は言った。「エミはこれから家に戻って、サイトからの申請を引き続き試して。俺は、この番号に電話をかけてみて、今持ってる書類だけでも国境を越えられるか聞いてみるから」。できるだけの対応をしてくれたコミッサリアのスタッフにお礼を伝え、再び急足で帰路についている途中、彼から「運よく2回目で繋がった!今、エミが持ってる《Attestation de décision favorable》とパスポートさえあれば、シェンゲン条約協定国の国境は問題なく越えられると確認できたよ」。確認してくれたことには、本当に感謝した。でも、この間のオルリー空港で弾かれたのは、やっぱり地上係員の無知で傲慢な権力の行使だったとわかり、一瞬ズコンと哀しくなった。エアチケの払い戻し金の問題じゃない。法律を無視したあのマダムに、作るはずだったささやかなヴァカンスの思い出と、友達とゆっくり過ごす時間を奪われた。そして時間は決して巻き戻らない。  あとひとつ気がかりなのは、《Attestation de décision favorable》とパスポートという、オルリー空港でコントロールを突破しようとした時と同じく、もしもまた無知な地上係員に弾かれたら…….という心配だった。これだけでは確証が得られない。やっぱり滞在許可証の《duplicata -デュプリカタ/ 写し》がいる。  家に戻ってcerfaのサイトを開いてみるも、相変わらず同じページから先に進むことができない。  さて、どうする猫沢?  写真1:縁起の良さそうな幸せの黄色いコミッサリア  #猫沢エミのパリ盗難日記」10月27日 21時06分 - necozawaemi

猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 10月27日 21時06分


《パリ・盗難日記 / 15日目》後編①(長すぎて!😆)

可愛い警察官のマダムに言われた通り、まっすぐ歩き出した私だったが、予想通り〝右手に黄色い建物〟はなかなか見えてこなかった。メトロの次の駅を越したあたりで疑心暗鬼になっていたら、向こうからゴクミレベルの美しきメチス(混血)の女の子が歩いてきたので道を尋ねてみると、「この道をまーーーーーっすぐ歩いて行くと、右手に黄色い建物が見えるからすぐわかると思うわ」と、先ほどの警察官とまったく同じことを見惚れるような笑顔で言った。

やっぱり当たっているのか。問題はまっすぐがどのくらいかだな。気を取り直してしばらく歩いてみると、彼女たちが言った通り、いきなり黄色のポップな建物が現れた……….ってあれ? ここ、もうプラスディタリーじゃん!まさか、うちの近所まで踏破してしまったとか? その通りだった。プラスディタリーの駅前にある13区の区役所。そのちょっと裏手にコミッサリアがあったとは。

ま、そんなもんだよな。自分がいざこういう目に遭わないと、こんなことすら知ろうとしないわけで。しかも私は今まで彼がフランス人で、わりと事務方が得意なこともあり、おんぶに抱っこ状態だった。フランス人の彼が本来一生やらなくていい手続きを山盛り手伝ってきたことに、これまでどのくらい感謝していたのか?と自問する。そして、やっぱりこれじゃいけなかったのだと思う。もしも彼が事故に遭ったら? 万が一死んでしまうようなことがあったら? 今の私では、なにひとつ役に立たないでくの棒ではないか!

縁起の良さそうな黄色のコミッサリアは、先日の盗難届に出向いた14区のコミッサリアとは違ってガラガラでのんびりした雰囲気だった。セキュリティーの警察官も、受付のムッシュやマドモワゼル達もなんだかニコニコしていて、その顔を見るだけでホッとして涙が出そうだった。特にシテでザックリ返り討ちにあっていた私にとっては。

持ってきた書類を並べて、さっそく窓口の担当ムッシュに熱く事情を説明してみたところ「うーん…10月2日から、確かに滞在許可証や移民に関する業務はシテに統合されて、ここみたいな警察署では一切取り扱えなくなったんだ。申請はインターネットで….」「そのネットがシステムエラーでもう2日も動かないんです!あと10日で日本にビジネストリップしなくてはけないのに、もしも行けなくなったら損害は多大です‼️」私は引かなかった。するとムッシュは「プレフェクチュールに電話をかけてみよう」と動いてくれた!それを見た私は、すかざす「ムッシュ、これも見て!もう《cerfa -セルファ/ 文書 · 行政関係書式登記校閲センター》のサイトからメールで問い合わせはかけていて、そのメール受理番号も持っています!」そのメールのプリントアウトを見ながら、ムッシュはプレフェクチュールの担当者と話を続けた。そして電話を切った後「君からの問い合わせは、番号で確認が取れたよ。(よっしゃあ!)ただ、やはり手続き自体は、サイトからでないとやっぱりダメだって」うーむ……。

ここでレユニオンの彼に電話をかけて、オルリー空港でも使った手・ネイティブフランス人の泣き落とし作戦を試みて、ムッシュと直接話をしてもらったが、やっぱりここでも問題はフランス語会話術のレベルではなく、システムが変わったことによる対応不可だった。しかしムッシュは、「プレフェクチュールの総合案内電話番号に電話をかけてみて。そこなら具体的な方法を教えてくれるかもしれない」。これをまず聞いたとき、内心は〝えー…..〟だった。日本と同じく、こうした番号がすぐに繋がったためしがない。彼は言った。「エミはこれから家に戻って、サイトからの申請を引き続き試して。俺は、この番号に電話をかけてみて、今持ってる書類だけでも国境を越えられるか聞いてみるから」。できるだけの対応をしてくれたコミッサリアのスタッフにお礼を伝え、再び急足で帰路についている途中、彼から「運よく2回目で繋がった!今、エミが持ってる《Attestation de décision favorable》とパスポートさえあれば、シェンゲン条約協定国の国境は問題なく越えられると確認できたよ」。確認してくれたことには、本当に感謝した。でも、この間のオルリー空港で弾かれたのは、やっぱり地上係員の無知で傲慢な権力の行使だったとわかり、一瞬ズコンと哀しくなった。エアチケの払い戻し金の問題じゃない。法律を無視したあのマダムに、作るはずだったささやかなヴァカンスの思い出と、友達とゆっくり過ごす時間を奪われた。そして時間は決して巻き戻らない。

あとひとつ気がかりなのは、《Attestation de décision favorable》とパスポートという、オルリー空港でコントロールを突破しようとした時と同じく、もしもまた無知な地上係員に弾かれたら…….という心配だった。これだけでは確証が得られない。やっぱり滞在許可証の《duplicata -デュプリカタ/ 写し》がいる。

家に戻ってcerfaのサイトを開いてみるも、相変わらず同じページから先に進むことができない。

さて、どうする猫沢?

写真1:縁起の良さそうな幸せの黄色いコミッサリア

#猫沢エミのパリ盗難日記


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2023/10/27

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