モルのインスタグラム(m_scape) - 8月13日 20時44分
②
ボクが最後に会ったのは彼女がまだ中学生の時だ。
大学の夏休みで実家に帰省したら、玄関で見知らぬコに遭遇。
あっちも突然の来客に固まっていた。 『え~っと、妹の友だち?』
首を振って否定する彼女。
『おかんの生徒?』
否定する。
『親父の隠し子?』 ちょうど庭仕事を終え玄関から入ってきた親父に殴られた。
従姉妹の のぞみちゃん だった。
叔母さんが入院してて叔父さんも忙しいらしく、夏休みの間だけ実家で預かってるとのこと。
おかげで連絡もなしに帰ったボクは、夏休みの間中リビングで寝泊まりするハメに。
最初は人見知りしていた彼女もすぐに懐いてくれた。
まぁずっとリビングにいたので、テレビを見るにも食事をするにもボクと顔を合わせてる時間が一番長かったのが原因かもしれない。
っていうか100%それだ。
実家にいる間は人の多さとか、大学生活とか、近所のBARの行きつけになったこととかいろいろ話した。
都会への憧れもあったのだろう。すごく楽しそうに聞いてくれた。
彼女が興味深そうに聞いてくれることで、自分の大学生活がすごく楽しいものに思えてきて、ますます調子に乗ってしゃべっていた。
ボクが帰るときには「あたしも東京の大学に行く!」なんて宣言してくれてたのを覚えている。
ホントの妹のように気軽に接していたが、当時は日焼けした活発な少年みたいなコというイメージしかなかった。
のだが、空港で目の前にした彼女は身長も伸び、髪もすっかり長くなっていた。
焼かないように気を付けているという肌は透き通るように真っ白で、ほんのりと赤く染まった頬が天然のチークみたい。
あの日の少年のような面影はなく、美少女へと変貌を遂げていた。 『結婚してください!』 運命を感じたので告白してみた。
スルーされた。まぁ当然だ。
気にせず彼女の荷物をもってバスへと向かう。
車内では最近の成績や近況を聞かされる。
模試の結果も上々で狙ってる大学に来れそうだとか、おしゃれなデートスポットもないので早くこっちで遊びたいとか。 『デートってことは彼氏でもできた?』
「いないよそんなん。ってか受験生だし」
変な虫がついていないことに安心。
ちょっとだけ娘を持つ親の気持ちがわかった気がした。
あと娘ができたら門限は6時にしようと誓った。
#従姉妹に惚れた話
#告白は先手必勝
#今日は電車すいてる
#なんか負け組な気分
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2014/8/13