西木ファビアン勇貫のインスタグラム(fabian_westwood) - 8月17日 02時07分

ああーーーーー、おもしろすぎる。
まじでーーーー、くそおもしろいやんけーー。
途中まで読んで寝よと思ったら、面白すぎて一気読み。
僕の中で芥川賞受賞作、歴代1位です。

長めのショートショートのようでもあり、完全エンターテインメント小説としても読める。
これが純文学の賞を取るってことは、私の読み方がおかしいのだろうか！？

むらさきのスカートの女を特異な存在として書いてるが、いや、お前のがヤバいやん！ってなるところまでは、想像の範囲内。
むしろむらさきのスカートの女は、まともなのではないかと思えてくるほど、主人公の行動が徐々に信頼できない語り手に落ちていく様は、匠すぎる。

主人公が他者からどう思われているか、という記述は最後の最後まで書かれない。人間関係も、ほぼ想像するしかない。
そのうえ、主人公は全てを正直に書いているとは限らない。

それもあって、こいつどんな奴なんやろ、何に悩んでるんやろ、何でこんなに狂ってるんやろ、と勝手に想像してしまう。もしかしたら、誰かが関心を寄せてあげないと壊れてしまうのは主人公なのではないか。
そんな想像もできる。
とにかく語らないことの美学を感じた。
なるほど、純文学だわ。

芥川賞ぽい直木賞(中間小説とよばれる)、つまり考えさせられるエンターテインメント、かつ文体も芸術性が高い、のようなものは沢山あるが、
直木賞ぽい芥川賞の作品は珍しいのではないか。文体も芸術性を追求してるとは思えないし、調べないと読めない、分からない言葉なんて本当に０だった。

とにかく最高だったから、今村夏子さんの作品は必ずこれからも読む。

そして、榎本マリコさんの装画も最高でした。

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