猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 6月11日 20時30分
昨日、お母さんが倒れたとの報を受け、実家のあるヌーヴェル=アキテーヌへ急行した彼。
若くしてお姉さんを亡くし、2年前にお父さんを亡くした彼には、もうお母さんしか残っていない。
お父さん亡き後も、愛するお父さんと暮らした家をひとりで守り、しっかり暮らしてきたお母さん。「でも80歳を超える高齢だから、今は元気でも、近い将来一緒に暮らしてのサポートは必要になるだろうね」と話していた矢先のことだった。
予想しうる未来は、こうしてある日突然、しかも意外と早くやってくるのものだ。私が両親揃っての末期がん宣告を知った時も、まさにそうだった。
ひさしぶりに赤紙を受け取って、非常事態モードのスイッチが入る。
落胆する彼に、まずはなにか食べさせなくては……と作ったのは、私の中で〝感情を制御して越えねばならん時に食べるもの〟と、なぜかカテゴライズされている目玉焼きのっけ焼きそばだった。
そして彼にこう言った。
「いい機会だから、はっきり言っておくけども、もしもお母さんに介護が必要になったら、私は最後までちゃんと看ると約束するよ」と。
五十路の恋愛とは、経験を積んだ人間同士としての深いリスペクトの傍らに、互いを看取ること、その人が人間として生きて関わってきた人たちに、自分も関わる覚悟があって、はじめて成立するものだと私は思う。
〝長い遠距離恋愛の果てに、ようやく結ばれた大人のカップル〟というロマンチックな側面がないわけじゃない。でも、私がフランスで生きるということは、彼の人生をまるごと請け負うってことだと、同じくらい思ってここに来た。彼が私の人生をまるごと請け負ってくれたのと同じように。
焼きそばをしっかり食べて、彼は西へ向かった。
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2023/6/11