草刈民代のインスタグラム(tamiyo_kusakari_official) - 7月3日 01時12分


今日も稽古!

中村祥子さんと菊池研くんは、とても熱心に作品に取り組んでくれています。

ダンサーのモチベーションが高いと、コーチする方も、引き出されるものが多くなる。この二人の稽古に付き合ってそれがよく分かりました。

祥子さんとは「瀕死の白鳥」の稽古もしています。

「こだわるのは大事なことですね」と、祥子さん。

彼女はとても熱心に取り組んでくれるので、私の方も細部のディテールを要求し続けてきました。

私自身、そうやって教わってきたからなのでしょう。

中学3年の頃、学校公演で踊る作品を牧阿佐美先生に稽古していただいた時のこと。

それは、初めて一対一で牧先生にレッスンをしていただいた日。

ソロを踊るために袖から舞台中央まで歩いていく、その数歩を、30分以上繰り返し練習させられました。

ソロを見てもらうつもりで稽古場に行ったのに、なかなか踊るところまで辿り着かない。

歩き方一つ取ってもそうですが、ただ振付をなぞっているだけでは「踊り」にはなりません。

思えば牧阿佐美先生は、「踊ること」のハードルの高さを最初に示してくれた人です。

そこから猪突猛進の私のバレエ人生が始まったのかもしれません。

私の世代が教わってきた先生方は、熱量が高い人が多かった。これは時代ですね。

世の中の風潮も今とは全く違っていたはず。個性的で癖が強い人もたくさんいました。

今振り返るとそれが良かったのかも。私は根性がありますが(笑)、それは先生や先輩方のおかげです。

ルーマニアに踊りに行った時も、コーチの方がとても熱心で、「ジゼル」の2幕の出のソロだけで二日にわたり2時間以上かかったのを覚えています。(どれだけできなかったのか、私は。笑)

でも、そういう稽古をしていくと、土台になるものができてくる。その時に習得したものが私のジゼルの土台となっていったのは言うまでもありません。

その時のルーマニア人のパートナーもこだわりの人。「絶対に妥協しない!」というタイプのダンサーでした。

女性を持ち上げる、下ろす、運ぶ、「ジゼル」はさまざまなリフトがありますが、それに命をかけていたと言いたくなるようなダンサーでした。

今のダンサーのトレンドがどのような感じなのか分かりませんが、彼のようなタイプのダンサー、もういないのかも、と思います。

私がルーマニアで踊ったのはチャウセスク政権が終わって2年くらい経った頃。まだまだ閉鎖的な時代です。

その頃、みんなが観ていたバリシニコフとナタリア・マカロワのジゼルのビデオを観て、彼が研究していたのを覚えています。

バリシニコフやマカロワは雲の上の人たち。

今のようにYouTubeで全て観られる時代ではありません。雲の上の人たちの踊りをビデオで観ることにも価値がありました。

30代に入ってプティ作品を踊るようになり、私はルイジ・ボニーノさんにリハーサルをしてもらうようになります。

初めてルイジの指導を受けたのは「アルルの女」。
ルイジはヴィヴェット(女性の役名)のステップ、仕草一つ一つを丁寧に教えてくれました。

ルイジ・ボニーノは私の憧れのダンサー。私はルイジに教えてもらえることが嬉しくてたまらなかったのですが、1番驚いたのは「こんなに教えてくれるんだ」というほど熱心にリハーサルをしてくれたこと。でも、それこそがプロフェッショナルなのだ、ということも理解しました。

何を習って来たか、ということを並べたらキリがないほど色々な経験をして来ましたが、

この2ヶ月の間に私が祥子さんや研くんに伝えてきたことは、私がいろいろな人からいただいてきたもの。

踊りの世界から離れていた私ですが、このような機会に恵まれてとても嬉しい。

本番の日、二人がどんな踊りを見せてくれるか、とても楽しみにしています!

postした動画は田中祐子ちゃんの振付作品。音を消さないといけないのが残念ですが、、、
祐子ちゃん、素敵な作品を作ってくれました。
ありがとうね、祐子ちゃん!

@中村祥子
@ken__kikuchi
#草刈民代
#infinity


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2021/7/3

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