山本左近のインスタグラム(sakon_yamamoto) - 1月11日 23時59分

二十歳のころの君へ

二十歳の頃は、ドイツで寂しく苦しく過ごしてたね。
F1ドライバーになるっという想いだけで、勢いだけで、ヨーロッパのF3でチャンスを掴むために単身で渡欧した。
正直に言えば、それまでは「自分はひとりで生きていける」と思ってた。若さと自信に溢れていた。
でも、君は想像以上の孤独に打ちのめされた。
言葉もわからず、生活習慣や文化も違う中に飛び込んでいったその街に、君を知ってる人は誰もいない。1日中誰とも話をすることがない。声が出なくなって日本語すら話せなくなってしまうような気がして、自分で自分に話しかけたり、用事もないのに実家へ国際電話したりもしたね。
生活がままならないまま、レースでも上手くはずもなく、粉々になって、自信がなくなって、レースという唯一の拠り所がなくなった君は鬱になり、内にこもり、正直な話、生きている価値がないんじゃないか、ここで死んでも誰も気づかないんじゃないか、なんてことを考えることもよくあった。

あれから19年経って今言えることは、あの時死ななくて良かった。

君は夢を掴むために、二十歳の頃は楽しかったことよりも、失敗ばかりで辛いことや苦しいことばかりだったかもしれない。もがきながらも必死に生きて、周りから何と言われようとも、胸をはって前を向いて進んでいくことができたのは、家族や友人、ファンの応援があったからこそ。彼らの存在がいつでも君を支え「F1ドライバーになる」という夢を強く後押ししてた。

思い描いてたものとは違ったかもしれないが、それでも人生の挑戦は続いていくようだ。

気づいたことは、独りじゃ生きていけないこと、周りと繋がりがどれだけ素晴らしいことか。こうして色んな人と繋がって縁をいただけることに、感謝しかない。

感謝の反対は、当たり前。
今が当たり前ではなく、今日という奇跡の日に感謝です。

皆さん、いつも有難うございます。

#成人の日おめでとう
#未来は可能性だらけ

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