テレビ朝日「世界の街道をゆく」のインスタグラム(tvasahi_kaidou) - 2月18日 11時39分
首都ブダペスト近郊の道を進むと、行く手の山頂に塔が見えました。
19世紀、オーストリア=ハンガリー二重帝国時代に、この国を愛した皇妃エルジェーベト所縁の地だといいます。
男性が塔に掲げられた皇妃の肖像に目を細めます。その名も、エルジェーベト展望台。1910年、標高527メートルの山頂に建てられた塔です。陽気な学生たちが「皇妃はこの国で愛称の『シシィ』で呼ばれているのだ」と語り、ブダペストを彼方に見晴らす眺めに息を弾ませます。山を降り、さらに進むとグドゥルー宮殿がありました。「こここそが、シシィが最も多く滞在した場所だ」と訪れた人が顔を綻ばせます。
1867年、オーストリア=ハンガリー帝国の発足時、ハンガリー政府がフランツ・ヨーゼフ1世とエルジェーベト皇妃に供した離宮です。彼女の気配が、至るところから感じられます。
戴冠式の衣装を自ら縫い、乗馬を楽しむ皇妃の絵画。
宮殿の学芸員が「皇妃はここで、ハンガリー語を覚え、人々と触れ合い、伸び伸びと暮らし、穏やかな時間をシシィとして過ごした」と語りました。
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2019/2/18