ヒラハルのインスタグラム(wazawazapan) - 12月30日 09時51分
<干し柿を作る人が家庭的というわけではない>
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10年前に家を建てた時に、庭に植えた一本の渋柿の木はすくすくと成長し、「桃栗3年、柿8年」のことわざそのままに、8年目から沢山の実をつけてくれるようになった。今年は3年目にして一番の豊作で200個以上の大きな渋柿がたわわになった。
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干し柿を作るには、10月後半から11月に入ると柿を収穫し、軒先に吊るし始める。わたしはその時期は、全国の講演会のピークで月の半分くらい出張していて、ほぼ家のことはできなかった。帰ってくる度に窓から見える柿や荒れた庭の様子を見て、目を閉じた。見たくない。やりたくない。
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今年は幸い暖かい冬の始まりだった。ようやく、気持ちに余裕が出て、恐る恐る柿の木に近づいてみると、まだ柿は硬かった。まだ間に合う。朝一番で手の届く範囲の柿を収穫して、「できる範囲で少しずつやろう、全部できなくてもいい」と思った。
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それから家族と協力して、毎日仕事が終わると柿を摘み、向いて一本ずつ軒先に吊るしていった。結局、2週間ほどかけて全ての柿を収穫し、熟してしまったものは潰して柿酢を仕込んだ。
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1日30分か1時間ほどコツコツやったら、結果的に例年と同じように、いやそれ以上に沢山の干し柿を作ることができた。数にして200個ほどの立派な干し柿が完成したのだった。
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毎日一つずつオヤツや朝ごはんとして干し柿を食べている。今年は殆ど家事は夫の役目になった。わたしは人間として最低ラインの自分のことをしているだけで、後は仕事ばっかりしている。育児もたまに帰ってくる人の参加具合で、夫と長女に頼りっぱなしだ。
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忙しいのに、干し柿なんてすごいですね!と言われるとゾッとする。だって、それしかやってないのだ。よい母親ではないから、逆に罪滅ぼしに柿を干す。そんなことで罪滅ぼしの干し柿は、今年も超絶に旨かったのであーる。
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#mylife
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2018/12/30