今は、苺はいつでも食べられますが、私が子供の頃は、戦争のせいもあり、全く見たことありませんでした。でも、私が、青森に疎開すると、お世話になった農家のお家では苺を栽培していました。ある日、農家の御主人であるおじさんが「イツゴッコ見にさ、行くべか」と言いました。すでに、東北弁がベラベラになってた私は、みんなが話す東北弁の意味がほとんど分かっていましたが、「イツゴ」というのは、わかりませんでした。畑に行くと、葉っぱが横並びになっていて、おじさんが指で葉っぱをめくると、真っ赤な「イツゴ」が見えたのです！おじさんは、１個、指で上手く茎と離して、私に「ほれ！」と言って、「イツゴ」をくださいました? 甘くていい香りがして、本当に美味しかったのです? 私は、毎日、おじさんの後をついて歩いて「ほれ！」と言う、おじさんから、おこぼれを頂きました。長いこと、私は、その赤い実を「イツゴ」という食べ物だと思い込んでいました。東京に帰ってきて、物が出始めたある日、母が「徹子さん、イチゴ食べる？」と言いました。「イチゴってなあに？」と聞いたら、母は「やだ、あなた、毎日、青森で食べてたじゃない！」と言いました。私は「青森で食べたのはイツゴ！」と頑張りましたが、やはりこれはイチゴらしいと思うようになっていった。今日、このイチゴの写真を撮りながら「あなたは、本当は『イツゴ』だよね？」と話しかけていました。もう70年以上も前の事なのに、葉っぱの下からチラリと見えたあの可愛い赤いものは、私にとっては、やっぱり「イツゴ」なのです。この写真のイチゴは、私の「秘密のイチゴ」? 大きさが伝わからないかなって思ったので、金柑（今、流行の大きくて甘いキンカン）を、そばに置いてみました。なぜ、秘密のイチゴなのかは、お教えできないんだけど、普通のイチゴと比べたら三倍以上はあるかな？最近、大きな苺や珍しいイチゴなどは、果物屋さんでも見かけるけど、味は普通のイチゴと同じか、ちょっと酸っぱい（私は、フルーツが大好きですが、酸っぱいのは、苦手！）感じ。この「秘密のイチゴ」は、どこから食べても、最後まで、もの凄〜く甘いんです?

tetsukokuroyanagiさん(@tetsukokuroyanagi)が投稿した動画 - 2017/02/20 14:48:40