ファッションに携る仕事をしていても、日本だと「帽子で装う」機会ってなかなかない。日常的に帽子をかぶる人を思い浮かべても……チュニックとデニムに、日よけとおしゃれを兼ねたストローハットをかぶったママ友か、ビーニー姿の若者くらいでしょうか。 6月中旬、私は編集部で軽い帽子狂騒曲を巻き起こしていました。ロンジンさんのお招きにより、フランス・シャンティイ競馬場で、伝統あるホースレース”ロンジン ディアヌ賞”を観る機会をいただいたのです。競馬といっても、日本のそれとは違い、ヨーロッパではハットにドレスの淑女とスーツの男性が集う社交場。当然、当日のドレスコードはハットやヘッドピースがマストでした。さて、どんなオボウシを持参したらいいのやら。スタイリストの助言で出掛けたのがCA4LA表参道店。 灯台もと暗しでした。表参道店の2階はミュージアムのように美しいヘッドピースが揃っています。フィリップ トレーシー、ピアーズ アドキンソン、スティーブン ジョーンズなどなど。ですが、自分が被るとなると……? というわけでショップスタッフの方に当日着る予定のワンピースを見せながら相談してみたところ、薦めてくださったのは、スティーブン ジョーンズの帽子でした。 スティーブン ジョーンズ! イギリスの有名な帽子デザイナーですが、そういえば、2009年に幸運にもロンドンに居合わせた私は、V&A美術館で彼の監修による帽子展「Hats:An Anthology by Stephen Jones」を観たのでした。歴史を踏まえてさまざまな帽子が展示され、スティーブン ジョーンズのクリエーションの源が見えるアトリエの再現などもあってワクワクしたものです。そういえば、彼が編集した雑誌「a magazine curated by stephen jones」も持ってました。帽子のことだけでなく、ニック・ナイトによる崩れ落ちるデカダンな薔薇のストーリーや、セリア・バートウェルと一緒にフィンガーペインティングするプロジェクトなど、ユニークな内容となっています。ランウェイで様々なブランドとコラボレーションしたり、彼の帽子を被ったアンナ・ピアッジがパパラッチされた写真などで見るに、スティーブン ジョーンズの帽子は美しくクリエイティブで、ときに奇想天外なデザイン……だよね、それをワタシが!? 目の前に差し出された帽子は、ストロー素材のベースに、フラワーやリボン、パールなどが飾られていて、クチュール感たっぷり。シルバーの糸が織り交ぜられたチュールが上品に煌めいています。とにかく試着し、「どうせ浮いてるだろうな〜」と思いながら鏡を見てみると、意外にすんなりはまっていました。さらにもうひとつの、デザイン性がより強いもの(丸いベースの上に、天を衝くかのように、細長い布が三本立っている帽子)も被ってみたのですが、これも浮きません。自画自賛しているわけではなく、クリエイティビティ最優先なようでいて、被る主をよく見せるよう計算されているんだ、ということが分かったのです。二つとも、顔のラインをシャープにスッとした印象に見せるデザイン。 結局、持ち運ぶことを考えて前者を選びました。ホースレース当日、ド派手な装いの人々に気後れせず大いに楽しめたのはスティーブン ジョーンズのヘッドピースのおかげです。調子に乗って、しまいには「日本でも帽子で装う機会がもっとあればいいのにね」なんて軽口をたたいたくらい。(編集N)#StephenJones#CA4LA

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SPURのインスタグラム(spurmagazine) - 6月29日 12時50分


ファッションに携る仕事をしていても、日本だと「帽子で装う」機会ってなかなかない。日常的に帽子をかぶる人を思い浮かべても……チュニックとデニムに、日よけとおしゃれを兼ねたストローハットをかぶったママ友か、ビーニー姿の若者くらいでしょうか。
6月中旬、私は編集部で軽い帽子狂騒曲を巻き起こしていました。ロンジンさんのお招きにより、フランス・シャンティイ競馬場で、伝統あるホースレース”ロンジン ディアヌ賞”を観る機会をいただいたのです。競馬といっても、日本のそれとは違い、ヨーロッパではハットにドレスの淑女とスーツの男性が集う社交場。当然、当日のドレスコードはハットやヘッドピースがマストでした。さて、どんなオボウシを持参したらいいのやら。スタイリストの助言で出掛けたのがCA4LA表参道店。
灯台もと暗しでした。表参道店の2階はミュージアムのように美しいヘッドピースが揃っています。フィリップ トレーシー、ピアーズ アドキンソン、スティーブン ジョーンズなどなど。ですが、自分が被るとなると……? というわけでショップスタッフの方に当日着る予定のワンピースを見せながら相談してみたところ、薦めてくださったのは、スティーブン ジョーンズの帽子でした。
スティーブン ジョーンズ! イギリスの有名な帽子デザイナーですが、そういえば、2009年に幸運にもロンドンに居合わせた私は、V&A美術館で彼の監修による帽子展「Hats:An Anthology by Stephen Jones」を観たのでした。歴史を踏まえてさまざまな帽子が展示され、スティーブン ジョーンズのクリエーションの源が見えるアトリエの再現などもあってワクワクしたものです。そういえば、彼が編集した雑誌「a magazine curated by stephen jones」も持ってました。帽子のことだけでなく、ニック・ナイトによる崩れ落ちるデカダンな薔薇のストーリーや、セリア・バートウェルと一緒にフィンガーペインティングするプロジェクトなど、ユニークな内容となっています。ランウェイで様々なブランドとコラボレーションしたり、彼の帽子を被ったアンナ・ピアッジがパパラッチされた写真などで見るに、スティーブン ジョーンズの帽子は美しくクリエイティブで、ときに奇想天外なデザイン……だよね、それをワタシが!? 目の前に差し出された帽子は、ストロー素材のベースに、フラワーやリボン、パールなどが飾られていて、クチュール感たっぷり。シルバーの糸が織り交ぜられたチュールが上品に煌めいています。とにかく試着し、「どうせ浮いてるだろうな〜」と思いながら鏡を見てみると、意外にすんなりはまっていました。さらにもうひとつの、デザイン性がより強いもの(丸いベースの上に、天を衝くかのように、細長い布が三本立っている帽子)も被ってみたのですが、これも浮きません。自画自賛しているわけではなく、クリエイティビティ最優先なようでいて、被る主をよく見せるよう計算されているんだ、ということが分かったのです。二つとも、顔のラインをシャープにスッとした印象に見せるデザイン。
結局、持ち運ぶことを考えて前者を選びました。ホースレース当日、ド派手な装いの人々に気後れせず大いに楽しめたのはスティーブン ジョーンズのヘッドピースのおかげです。調子に乗って、しまいには「日本でも帽子で装う機会がもっとあればいいのにね」なんて軽口をたたいたくらい。(編集N)#StephenJones#CA4LA


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2016/6/29

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