モルのインスタグラム(m_scape) - 12月8日 20時46分

⑤
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真相を聞き出せないまま、彼女は運転の疲れ、ボクは仕事の疲れからまたすぐに寝入ってしまった。
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深い眠りについたと思ったのもつかの間、脳に直接ひびくようにいつものアラーム音がなる。
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サイドテーブルのスマホをとったが、鳴ってるのはボクのじゃなかった。
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「ん～たぶんあたしの～」
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一呼吸おいて起きてきた彼女がアラームを止めた。
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「モルさんのも同じ音だったんだね〜」
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デフォルトの設定じゃないのに被ってた。
ちょっと運命を感じる。
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『あのさぁ』
「ん？」
『まったく同じ音で起きてるってことは、毎朝同じ体験してるってことだよね？』
「うん」
『つまり、同じ朝を迎えてることに等しい』
「はぁ」
『これはもう、ふたりは一緒に暮らしてると言っても差し支えないんじゃないだろうか？』
「うん、ちょっと意味わかんない。
さ、流星群見にいこっか～♪」
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意気揚々と準備をする彼女。
寝起きでもボクに対するスルースキルは高いままだ。
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着替えてホテルの外に出たとたん、ふたりとも足がとまり息を呑む。
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昨夜の曇天がウソのように晴れわたり、白樺の幹が青白く輝いている。
漆黒の空には隙間がなくなるほど満天の美しい星がひろがっていた。
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寒いという感覚を忘れてしまうほどの美しい光景。
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そうするのが当たり前かのようにどちらからともなく手をつないで、ただ星空を見上げていた。
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しばらく無言で見蕩れていたら、一筋の光が。
ふたりの握る手に力が入った。
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「ねぇ今の…」
『うん、見た』
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日常から離れた遠いこの地でふたりで流れ星を眺める。
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なんとも言われぬ幸福感。
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ちょっぴりロマンチックな気分に浸っていたが、雲がかかりだしたのであわてて当初の目的である撮影に入る。
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結局まともに見れたのはほんの１５分ほどだけど、写真が撮れたことよりもこの体験を２人で共有できたことが嬉しかった。
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あと金金金って3回言えた(o´罒`o)ﾆﾋ-
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#脳内ＢＧＭは君の知らない物語
#星空を見せてくれる人に惚れる意味がわかった
#まずはＳＰＤ卒業から
#無許可キャプ３
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model：恵美
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