DABOのインスタグラム(fudatzkee) - 6月17日 13時07分

見知らぬ天井。明るい部屋だ。カーテンが踊っている。吹き抜ける風が寝起きの俺の頬を撫でていく。香ばしいコーヒーの匂い。どこだ…ここは。俺の部屋ではない。むむむ。朦朧とした頭で記憶を辿ろうにも身体がコーヒーを求めてしまいはかどらない。よし。俺はえいっ！と身体を起こした。「きゃっ！びっくりしたぁ、起きた？」俺は固まった。見知らぬ、と言うにしては美しすぎるブラトップの女がこっちを見ている。「コーヒー飲みたい？顔に書いてあるよ」と言って女は笑った。え、書いてあんのか？と一瞬思い、バカバカしいと俺も苦笑した。ベッドの端に腰かけると自分がパンイチなことに気がつく。急に恥ずかしくなり前を押さえると(勃っていたのだ)女はまた鈴のように笑った。「キャハハハハ！大丈夫、なにもないわよ」え、ねぇのか、そういうんじゃねぇのか…なんだ。少し残念顏の俺にSTUSSYのマグカップでコーヒーが出てきた。一口すする。うまい。飲み過ぎた翌日のコーヒーは染み渡るうまさだ。…飲み過ぎた？そうか。俺は飲んでいた。ヤサに戻る途中、環七沿いのBARに寄ったのだった。そこから記憶がない。この女とはそこで会ったのだろうか。「ねぇ、覚えてないんでしょ、いろいろ」いきなり俺の前にペタンとしゃがむと女はからかうように目をキラキラさせて聞いてきた。俺はなにも答えられずにいる。「ホントになにもなかったと思う…？」上目遣い。え！や、やっぱり…「そーなの、ホントにないから！キャハハハハッ」クッ！美人は寝起きの二日酔いにも容赦ない。壁の時計を眺めると正午になるところだ。「ね、なんか食べる？パスタくらいならできるよ！」かたじけねぇ。昨夜の謎は午後をつかってゆっくり解くとしようか。グー。ハラが鳴った。
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