片岡メリヤスさんのインスタグラム写真 - (片岡メリヤスInstagram)「北岳登山に行きました。  広河原〜白根御池小屋〜草スベリ〜北岳肩ノ小屋(テント泊)〜北岳〜八本歯のコル〜大樺沢二俣〜白根御池小屋〜広河原  久々の南アルプス。日本で2番目に高い山。 数年前に2泊3日で奈良田〜広河原へのロングコースを経験済みだから今回の登山に不安を感じてなかったけど、あの頃の体力は今の私には無い。結果、今回猛烈に身体が壊れることになる。  1日目 私は11 kg 、Tは13 kgあるザックを背負って標高差1470mの急登をひたすら登る。土曜だけあって行列状態。抜きつ抜かれつ長い行列が徐々に解体されながら、同じペースで登る人たちと無言の連帯を感じ始める。 『白根御池小屋』まではまだみんな余裕があるけど、その先『草すべり』辺りで少し様子が変わる。みんな必死になってくる。そして時に励まし合う。 激混み登山の良い面を知った、周りのペースに引っ張られて登りのつらさと疲れが紛れる。  途中、山頂から下りてくる人が上の状況を教えてくれる。「稜線は立ってられないくらいの爆風が吹いていますよ。」と。 稜線へ出ると爆風。 爆風の登山は何度か経験していて恐怖感ゼロで風に足を取られながらも進み『北岳肩ノ小屋』へ無事到着。爆風の中テント設営。 もうアドベンチャー、みんなこの状況を楽しんでいる。なんだろう不思議だな、なんで過酷って楽しいんだろう。 夜中、遠くゴーンゴーンと山に響く爆風の音がとても幻想的だった。何もかも忘れて、私はただ生きている。  2日目 2日目は北岳山頂から1660m下る。 4時起き。爆風は昨日よりは弱まり、肩ノ小屋から難なく北岳登頂。ガスってて視界ゼロ。でも山頂は風が無く居心地が良い。 山頂から少し下ると気象が穏やかになり視界が開け、遠くの稜線や山が見えてワクワクした。『八本歯のコル』通過後、木の梯子がたくさんあるゾーンに突入。私はこれが苦手。バランス感覚が無いからヒョイヒョイ降りられずここで下り筋肉を消耗した。  梯子エリアが終わって更に下り始めて15分程で膝が笑う感覚が出てきたかも、、と感じる。更に15分程経った頃いつの間にか完全に膝が笑ってる。まだ1/3しか下ってないのに、この時点で膝が笑ったことにヤバさを感じつつ進むしかない。Tが私の荷物を減らして自分のザックに入れてくれた。それでも『大樺沢二俣』に着く途中で今まで経験した膝が笑う状態のMAXに。 Tからの提案で「痛み止めを飲んだらどうか?」と。どこも痛くはないけど、膝の踏ん張りがきかない症状に痛み止めが効くかどうか?謎だけど一筋の希望を持って飲んでみる事に。  『大樺沢二俣』から『白根御池小屋』までは少し平坦な道になり持ち直し、小屋に到着。あわよくばもうここでテント泊したい、、、と思ったけど予約でいっぱい。コロナのせいでテントも予約制になったのかな?、、つらいぜ〜と思いながら、心を決める。もうどうなっても最後まで下るしかない。 コースタイムであと2時間(私の足ではきっと3時間)、高低差が猛烈なこの山道をこの足で?! もはや今まで経験したことのない怪我人状態の歩みでひたすら下る。何度か膝の関節が逆に曲がる感覚すら覚えながら、痛み止めは効かないし、膝は曲がらないし、、。 途中、心配してくれた人が「痛み止め飲みますか?」と声をかけてくれたけど、もう飲んでた。でも優しい人だなと思った。彼の目は忘れない。  最後の1時間は、私みたいに膝や足が死んでる人が何人もいてちょっと笑えた。なんなん?この状況。 一度心が折れかけたけど、山では心が折れても何も変わらないから、自分の心のチャンネルをガチャっと回すしかない。私はそれができるから山に登れる。これは魔法だと思う。  余裕だと思ってた4:40発のバスにギリギリ乗ることができた。ボロボロになって。 1日目に2時間20分で登った広河原〜白根御池小屋 間を、2日目で3時間かけて下った。下りの方が時間かかるなんて、、、! もう今回の登山は完全敗北。 毎日家にいて、運動ゼロで行っちゃいけない。1470m登った疲労感たっぷりの足で翌日1660m下る怖さを私は知らなかった。 疲れ過ぎて温泉にも行けず、帰りの車の中ではずっと唸って寝てた。 限界突破でもない、突破できずに這いつくばりながら帰ってきた感じ。  生きるって何? 遊ぶって何? 私は懲りずにまた山に行くんだろうな。  #北岳」7月20日 10時08分 - kataokameriyasu

片岡メリヤスのインスタグラム(kataokameriyasu) - 7月20日 10時08分


北岳登山に行きました。

広河原〜白根御池小屋〜草スベリ〜北岳肩ノ小屋(テント泊)〜北岳〜八本歯のコル〜大樺沢二俣〜白根御池小屋〜広河原

久々の南アルプス。日本で2番目に高い山。
数年前に2泊3日で奈良田〜広河原へのロングコースを経験済みだから今回の登山に不安を感じてなかったけど、あの頃の体力は今の私には無い。結果、今回猛烈に身体が壊れることになる。

1日目
私は11 kg 、Tは13 kgあるザックを背負って標高差1470mの急登をひたすら登る。土曜だけあって行列状態。抜きつ抜かれつ長い行列が徐々に解体されながら、同じペースで登る人たちと無言の連帯を感じ始める。
『白根御池小屋』まではまだみんな余裕があるけど、その先『草すべり』辺りで少し様子が変わる。みんな必死になってくる。そして時に励まし合う。
激混み登山の良い面を知った、周りのペースに引っ張られて登りのつらさと疲れが紛れる。

途中、山頂から下りてくる人が上の状況を教えてくれる。「稜線は立ってられないくらいの爆風が吹いていますよ。」と。
稜線へ出ると爆風。
爆風の登山は何度か経験していて恐怖感ゼロで風に足を取られながらも進み『北岳肩ノ小屋』へ無事到着。爆風の中テント設営。
もうアドベンチャー、みんなこの状況を楽しんでいる。なんだろう不思議だな、なんで過酷って楽しいんだろう。
夜中、遠くゴーンゴーンと山に響く爆風の音がとても幻想的だった。何もかも忘れて、私はただ生きている。

2日目
2日目は北岳山頂から1660m下る。
4時起き。爆風は昨日よりは弱まり、肩ノ小屋から難なく北岳登頂。ガスってて視界ゼロ。でも山頂は風が無く居心地が良い。
山頂から少し下ると気象が穏やかになり視界が開け、遠くの稜線や山が見えてワクワクした。『八本歯のコル』通過後、木の梯子がたくさんあるゾーンに突入。私はこれが苦手。バランス感覚が無いからヒョイヒョイ降りられずここで下り筋肉を消耗した。

梯子エリアが終わって更に下り始めて15分程で膝が笑う感覚が出てきたかも、、と感じる。更に15分程経った頃いつの間にか完全に膝が笑ってる。まだ1/3しか下ってないのに、この時点で膝が笑ったことにヤバさを感じつつ進むしかない。Tが私の荷物を減らして自分のザックに入れてくれた。それでも『大樺沢二俣』に着く途中で今まで経験した膝が笑う状態のMAXに。
Tからの提案で「痛み止めを飲んだらどうか?」と。どこも痛くはないけど、膝の踏ん張りがきかない症状に痛み止めが効くかどうか?謎だけど一筋の希望を持って飲んでみる事に。

『大樺沢二俣』から『白根御池小屋』までは少し平坦な道になり持ち直し、小屋に到着。あわよくばもうここでテント泊したい、、、と思ったけど予約でいっぱい。コロナのせいでテントも予約制になったのかな?、、つらいぜ〜と思いながら、心を決める。もうどうなっても最後まで下るしかない。
コースタイムであと2時間(私の足ではきっと3時間)、高低差が猛烈なこの山道をこの足で?!
もはや今まで経験したことのない怪我人状態の歩みでひたすら下る。何度か膝の関節が逆に曲がる感覚すら覚えながら、痛み止めは効かないし、膝は曲がらないし、、。
途中、心配してくれた人が「痛み止め飲みますか?」と声をかけてくれたけど、もう飲んでた。でも優しい人だなと思った。彼の目は忘れない。

最後の1時間は、私みたいに膝や足が死んでる人が何人もいてちょっと笑えた。なんなん?この状況。
一度心が折れかけたけど、山では心が折れても何も変わらないから、自分の心のチャンネルをガチャっと回すしかない。私はそれができるから山に登れる。これは魔法だと思う。

余裕だと思ってた4:40発のバスにギリギリ乗ることができた。ボロボロになって。
1日目に2時間20分で登った広河原〜白根御池小屋 間を、2日目で3時間かけて下った。下りの方が時間かかるなんて、、、!
もう今回の登山は完全敗北。
毎日家にいて、運動ゼロで行っちゃいけない。1470m登った疲労感たっぷりの足で翌日1660m下る怖さを私は知らなかった。
疲れ過ぎて温泉にも行けず、帰りの車の中ではずっと唸って寝てた。
限界突破でもない、突破できずに這いつくばりながら帰ってきた感じ。

生きるって何?
遊ぶって何?
私は懲りずにまた山に行くんだろうな。

#北岳


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2023/7/20

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