松浦弥太郎さんのインスタグラム写真 - (松浦弥太郎Instagram)「NO.96 ・手紙を書くのが好き。・仕事を終えて、家に帰ったとき、ポストを覗いて人の字による自分への宛名が書かれた封筒が見えると、飛び上がるほどうれしい。・一日に一通の手紙が届くなんて夢のよう。だから、今日も明日もあさってもせっせと手紙を書きます。・そしてわくわくした気持ちで宝物を探すように、今日も明日もあさってもポストをそっと覗いている自分がいます。・手紙好きだから、手紙にまつわる読み物も大好き。・自分では気がつかない手紙の良さや、愛らしさや、うれしさや、いろいろな物語に触れるのは、なんだかこれからの自分に舞い降りる、出合いや出来事のように思えて、心がほっとあたたかくなるんです。・向田邦子さんの「字のない葉書」という随筆をどれだけ読んだかわかりません。・遠い疎開先へ一人寂しく向かった、まだ字の書けない小学校一年の妹に「元気な日はマルを書いて、毎日一枚ずつポストに入れなさい」と、自分宛の宛名を書いた葉書の束を父が渡したエピソード。・一週間程で葉書が届くようになり、マルの書き方で妹は自分の様子を表しました。最初は紙いっぱいからはみ出すマルでしたが、日が経つにつれ、マルは小さくなっていきます。・そして、ある日マルはバツになり、しまいには葉書は届かなくなりました。・疎開が解かれ、妹が帰ってくる日、家族は妹を喜ばせようと南瓜を並べて待ちます。帰ってきた時、妹の肩を抱いて声を立てて泣く厳格だった父の姿をはじめて見たというお話です。・一日に一通の手紙を書く。机に座り、葉書や便箋や封筒を選び、ペンとインクを用意し、相手のことを静かに思って、背筋を正す。そんな特別な時間を、いつまでも大切にしていきたい。・手紙の心得があります。手紙を書いているひとときは、その人のことだけを思うこと。相手がよろこぶことだけを書き、返事に困らないないように書くこと。あまり固苦しくならないように。・旅先で書く手紙もいいですね。　・手紙好きですか？・それではまた。今日もていねいに。・ #松浦弥太郎 #今日もていねいに#手紙好き」2月15日 15時50分