中谷美紀さんのインスタグラム写真 - (中谷美紀Instagram)「皆様ご機嫌いかがですか？先日、ウィーンのアルベルティーナ美術館にて、ジャン=ミシェル・バスキアの回顧展を鑑賞して参りました。 1997年頃だったでしょうか？ジュリアン・シュナーベルによる映画「バスキア」が公開され、「黒いピカソ」との異名を誇り、27歳で夭逝したアーティストの物語に人々が熱狂したことを記憶しています。ストリートのグラフィティーアーティストからキャリアをスタートさせたジャン=ミシェル・バスキアは、人種差別に抗い、尊厳と人権を勝ち取るために、絵の具と筆で闘いました。 17歳で学校を辞め、家出をしたばかりの頃は、公園のベンチで夜を明かしたこともあるバスキアは、時の運にも恵まれ、80年代には時代の寵児としてもてはやされたそうです。ボクサー、警察官、黒い肌、父親、そして王冠。これらは、彼が多用したモチーフで、モハメド・アリにジミー・ヘンドリックス、マイルス・デイヴィス、マーティン・ルーサー・キングといった成功した黒人たちへの憧憬が垣間見られます。また、支配的な父親への畏怖と愛憎が、「父親」と題する作品から感じられます。そして、警察官による黒人への理不尽な暴力や社会からの抑圧に抵抗し、いつしか自らもニューヨークのアートシーンで成功をつかみ、虐げられて来た同胞たちの模範となるのだという、上昇志向の片鱗も散見されます。その一方で、内臓や骨の描写が度々見られるのは、8歳の頃、自宅の前で交通事故に遭い、1ヶ月の入院を余儀なくされた際に、母親から贈られた「グレイの解剖学」を読み耽り、解剖学への執着に至ったからなのだそうです。国連ビルに掲示されているピカソの「ゲルニカ」のタペストリーを見せたり、MoMaやメトロポリタン美術館に連れ出し、また、ブルックリンミュージアムの年間パスを与えたりと、彼の才能をいち早く見出し、可能性を信じた素晴らしい母親は、いつしか精神を蝕まれ、隔離病棟に幽閉されてしまいます。バスキアは自ら高等教育を放棄し、スラム街をふらついていたものの、決して愚鈍だった訳ではなく、むしろ英語、フランス語、スペイン語を自在に操り、アレン・ギンズバーグやジャック・ケルアック、ウィリアム・バロウズなどのビートニク作家たちの詩を愛読するような、才気溢れる青年だったようです。カンヴァスに紙を貼り付けてみたり、シルクスクリーンプリントを施してみたり、カンヴァスを購入する資金がなければ、辺りに転がっている廃材を代用してみたり。彼の画風は、さながら大人の欺瞞を全て見透かし、回答に窮する質問を矢継ぎ早に投げかけるギフテッドの子供のそれのようです。実際「子供のように描きたい」とご本人も述べていますが、黒人であるからこそ、自ら黒人をモチーフに創作することが許され、「黒人であるがゆえに成功を手にした」と見る向きには、「黒人であろうとなかろうと、アーティストとして正当に評価されるべきだ」とも語っています。アンディー・ウォーホールとの世代を超えた交流が、良くも悪くも話題を呼ぶなか、父親代わりだったウォーホールとの死別により失意に陥ったバスキアは、ヘロインのオーバードーズにて命を落としました。彼もまた、多くのアーティストと同じように、27歳でこの世を去ったのでした。バスキアの展覧会は、名声を切望し、愛を乞う孤独なギフテッドの悲痛な魂の叫びであり、黒人の尊厳を巡る非暴力の闘いの記録でした。今もなお闘い続けなければならない同胞がいることを、彼はどのように思うのでしょうか？日本の未来を担う子供たちが、多様性を受け入れ、異なる価値観を持つ人々へ理解を示すことができるよう、垣根なくアートに触れる機会が増えることを願って止みません。在维也纳的阿尔贝蒂娜博物馆，我看了让-米歇尔·巴斯奎特的回顾展，他也被称为黑毕加索。 Ich war beeindruckt von eine Ausstellung des Jean=Mishel・Basquiats. #オーストリア #ウィーン #アルベルティーナ #アルベルティーナ美術館 #ジャンミシェルバスキア #バスキア #バスキア展 #バスキア回顧展 #80年代アート #80年代ニューヨーク #海外暮らし #ディオール #ディオールジュエリー #中谷美紀 #austria #vienna #albertina #albertinamuseum #jeanmichelbasquiat #basquiatexhibition #basquiatretrospective #blacklivesmatter #80sart #dior #diorjewelry #diorjoaillerie #mikinakatani」1月17日 20時59分