Karin.（カリン）さんのインスタグラム写真 - (Karin.（カリン）Instagram)「2023年1本目に映画館で観た映画は「#あのこと」でした。普通に予告編観てわかっていたはずなのに、ズーンと沈む映画を観たのは何故でしょうか…おそらくこういうジャンルが好きなんだと思います。 1960年代のフランスで起こった、望まぬ妊娠をしてしまった女子大生の孤独な闘い。中絶が違法だった頃のフランスでは、妊娠したことが判明した途端、世間の風当たりがキツくなることを知りました。産む側だけが可能性を狭められて、選択の権利を奪われてしまうのに、みんなは当たり前のように「中絶は犯罪」という共通認識があることに対して、心がモヤっとしました。アンヌの息遣いや痛み、孤独や悲しみを、アンヌ自身の目線に合わせたカメラアングルになっていることや、妊娠周期をカウントダウンのように表示することにより、彼女の焦燥感と映画の中で起こっている出来事を、近くで目撃しているような感覚に陥りました。主人公の背中を追いかけるようなシーンも多く、本当に起こった悲しい出来事を、他人事にさせない工夫がさせられていたように感じました。また、この人類全てにおいて生命の誕生の尊さと重要さを、現在進行形のその意味を想像し、性行為の権利や産むかどうか選択する権利を、当たり前に求めてもいいのではないかと思いました。他の方の作品になりますが、「RAW」や「TITANE」などの、フランス人女性監督が作る映画の感性に圧倒されました。 #映画レビュー」1月16日 22時48分