窪塚洋介のインスタグラム(yosuke_kubozuka) - 10月21日 16時12分
傾斜に這う15mほどの登窯。
初めてソレに火が入っているのを見た時、
大きな五円玉のような形の横並びになった小窓が目玉に見えて、
そこから洩れる炎がその目玉をギラギラさせていた。
ナウシカの王蟲さながらの、"炎の怪獣"のようだった。
口とも肛門ともいえる上部の無骨な煙突からは火柱と黒煙を上げている。
すげえ。。。
文字通り熱量が半端じゃない。その御体に近づいたらすぐさま体中から汗が噴き出した。
これの胎内で燃え盛る炎の中で俺が形作った土が焼かれてるのか…
「最終的にどう焼き上がるかは僕らは分からんからね」
マサくん含め、丹文窯の関係者が口を揃えてサラリとそう言う。
この"何か"の化身のようなモノの気分次第なのか、うんそりゃそうだな。すぐに腑に落ちた。
コーヒーにミルクを混ぜた時にその混ざりゆく姿をコントロールは出来ない、なんて次元じゃなく異様に激しく起こる化学反応。。。
時は「令和」戦慄の最中。
何が本当で何が嘘なのかとっくの昔にうやむやになって、
"カオス"なんて言葉じゃ追いつかなくなった、
そんじょそこらの大作映画じゃ越えられない現実の物語が今この瞬間も進行中。
我々的にはまぁ長い年月を経て熟成させた(とされる)、
真実と虚構の化学反応はこの先で何を生み出すのか。
幸せだらけのユートピアか、不幸せだらけのデストピアか?
はたまたマトリックスか?
兎にも角にも、解き放たれた時の火矢は止まらない。
はてさて、その頃ワタシは…
いつものように出来る限りなにごとにも感謝して生活し、目の届く、手の届くことを何よりも大事にしながら、土に触れてみた次第であります。
今この目の前にある土に深呼吸して向かい合い、
大先輩の億千万の微生物に敬意を払いながら、
望む未来を手繰り寄せるようにこの最初で最後かもしれない『ASITA_ROOM』での個展に臨む。
偶然は必然。すべてご縁。
窪塚洋介 2022.初秋
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2022/10/21