熊谷真実のインスタグラム(mami_kumagai310) - 3月11日 15時58分
10年前のあの日
この舞台に立っていた。
日本橋三越の劇場で若尾文子様の妹役で舞台に立っていました。
演出は石井ふく子先生。
昼夜の芝居の合間、わたしは楽屋でゴロンとしていました。
その日体調が悪く、あー。このままお芝居が終わらないかなーと。ふと考えたことを今日の今日まで後悔しています。
その直後にグラグラッと。
最初はなにが起きたのかわかりませんでした。
とにかくそこから動か無い方がいいとじっとしていました。
なかなか収まらない地震。
階下のデパートへ買い出しに行ってたお手伝いのけいこちゃんがなかなか帰って来ませんでした。
それから何分経ったんだろう。
けいこちゃんは泣きながら、もどってきた。
エレベーターに閉じ込められて、動けなかったと。
そしてデパートは大変な騒ぎになっていると。
幸い、日本橋三越デパートは耐震構造が完璧で、物が落ちるなどの被害はあっても、怪我した方はいらっしゃらなかったはず。
でも交通機関が止まってその日デパートに泊まったり、妊婦さんには私たちの、楽屋を解放したりしたそうです。
おむすびも配られたそうです。
そう、その日の舞台は中止。
スタッフは泊まる方もいましたが、私は帰る選択をしました。
日本橋から当時住んでた初台まで、四時にでて6時間以上。帰り着いたのは一時過ぎてました。
ようやく地下鉄が走り出した12時過ぎ、新橋に車を泊めて、地下鉄で帰りました。
家に帰ってきたら、落ちていたものは、お茶碗一個。
初めて作った自分のお茶碗でした。
心から感謝しました。
何度もありがとうございます。と言いました。
明日は舞台がある。
テレビでは見たこともない映像が。
そんな中、明日もわたしは、テレビの映像とはかけ離れた大人の恋を演じなくてはならないのです。
デパートの中は朝なのに、人だらけ。
その日泊まった方がうずくまっていました。
開演。
テレビから流れる映像を横目に、のんびりとした、大人の恋の物語。
何もなければ感動するお芝居でもこの事態の中では、なんとも空虚に思えたものです。
それでも足を運んできてくださったお客様がいらっしゃる!
楽屋に、まみちゃん!きたよ!約束だから!
と尋ねてくださった皆様の笑顔が忘れられません。
あれから10年。
去年はコロナでお芝居ができませんでした。
移住も決めた。
まみちゃん!来たよ!観にきたよ!
と言ってもらえるように、また心新たにスタートして。
何かの、誰かの、役に立ちたい。
光に向かって歩いていきたいと思う2021年3月11日です。
当時、お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。
#あの日を忘れない#東日本大震災#これから10ねん#何ができるだろう#3.11#今生かされてることに感謝
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2021/3/11