大下ヒロトさんのインスタグラム写真 - (大下ヒロトInstagram)「青春日記【2年ぶりの帰省①】 大阪での仕事が終わり、ガラガラの飛騨高山行きのバスに乗った。ほとんど目覚める事もなく、気が付いたらバスは故郷を走っていた。ふと右を見ると、おばあちゃんがブイドラッグの前でバスに向かって手を振っている。バスから降りて、久しぶりの再会。車の助手席に乗り、実家まで向かう。車から降りてやっと気付いたのだが、今日のおばあちゃんの髪型は一時期のデビットボウイの様だ。なんならデビットボウイの何倍も、大きい。 そう言えば僕の友達がおばあちゃんを田んぼ道でたまに見かけるらしいが、その盛りに盛りまくった髪型ですぐに僕のおばあちゃんと分かるらしい。  家族での食卓。今夜は、手巻き寿司だ。 おばあちゃんが会話に入ってくると会話がよく分からなくなり、結局なにで笑っているのか分からなくなる。お父さんは、青春日記に載りたいらしく、名言ぽい言葉を吐いては僕の顔を伺っている。バレてますからね。 その後に癌治療の方法について、家族で揉める。それぞれの気持ちが違っているのだ。母が突然、ストレスが1番の敵だ。笑顔が1番なので笑えばいいのだ!と言い、一人ずつ笑わせられる。そしてみんなで笑う。毎回、改めてよく分からない家族だと思う。  2日目。のんびり昼過ぎに起きて、ご飯を食べる。その後は、コンビニまでの自転車。 歩いたら、往復で40分もかかる。なんて不便なんだ。しかし、これが実はいいのだ。自転車で、森が綺麗で、空が広く、風が優しい道を漕ぐことなんて、東京では全くない。まさにこの時間は、僕にとって1番気持ちが良い瞬間なのだ。 コンビニでの用事が終われば、自転車で田舎道を走る。小学生の時の通学路に入れば、急に思い出が甦り、口角が上がってる。 あの頃だったら最後まで自転車に乗ったまま登れた、1番急な坂は当たり前のように登れなくなっている。時の流れは、当たり前のことだ。 家に着くと、久しぶりにレオくんから連絡が来ていた。「高山帰ってきてんの?」 2人で話すのなんて5年ぶりくらいのレオとサウナに行くことになった。久しぶりの状態での裸の付き合いは、普通に会うより何倍か焦る。だけどそんな焦りも会ったら忘れるくらい、夢中になって話していた。 結婚するらしい。幸せな報告だった。 結婚をしたレオが蛇口で頭を打ったり、お風呂で滑ってコケかけてるしているのを見ると、全く変わってないなとも思った。 外に出て、静かな空気を浴びる。自販機で缶ジュースを買おうとすると、高校で唯一あった自販機の当時大人気を誇っていたアロエの粒々が入ってたアロエジュースがあった。 「飲み切る時、いつもアロエが裏に張り付いて、手でトントンするんだよね。」なんて話した。 「このアロエジュースの写メ撮ろっと」 と僕が言えば、レオが「写真撮ることって、インスタ撮ろ」って言わない?と返してくる。 「どこで流行ってんだよ。その文化は。インスタ撮ろって事はインスタ載せるって事だよね?」 「いや、インスタ載せなくてもインスタ撮ろって言うわ」 「意味がわからんわそれは。」 「じゃあお前だって、写メって写メールの略だからメール送んなくちゃいけないじゃん。」という、あまり意味のない会話をした。  3日目の夜。幼馴染のアダマナと会う。いつもの様に話していると、ふと星が見たくなる。星を見に原山に行こう。こんな誘いはロマンチック過ぎると思う人もいるかもしれないがこの町では普通なのだ。綺麗すぎる星を見るという事は、普通のことなのだ。 原山で星を見ていると、アダマナが「自分は一体誰なんだろう」と自分の頭で言い続けると、自分が誰だか分からなくなると急に言い出した。それを試してみると、急に自分の事が星目線で見えてきて、変な感覚になった。 そんな時間は一瞬で過ぎて、あまりの寒さにより帰宅して、明日東京に帰る準備をして寝た。次の日の朝。起きてもう1日ここにいたいと思い、バスの予約を明日にして何もせず、ただ過ごした。 ここで父親から、別れの挨拶が終わった後に送られてきた名言ぽい言葉を紹介しよう。 「一度ゼロになるんだ。考え方も誰かの言葉も。子供の頃なら普通に出来た事。鼻くそをたべてみろよ。鼻くそ魔神呼んでみろよ」とラインが来た。本当に最後の最後まで意味が分からない父親だ。  東京行きのバスに乗る前に、森の中にある、爺ちゃんの墓参りに行った。こんな綺麗な空気な場所で、僕もいつか家族と眠りたいと思い、初めてこの墓に入りたいという感情を抱いた。 東京への帰り道。2年ぶりに行った平湯温泉にある、めかぶやのおっちゃんのお店は無くなっていた。きっと、どこかでめがぶ茶を色んな人に、無料であげているのだろう。無料だよ。無料って怖い。世の中の無料って本当に怖いんだ。けどあの人の無料は優しい無料だ。 写真は、原山から見た星。 #大下ヒロト青春日記」11月27日 0時12分 - hiroto_mitsuyo

大下ヒロトのインスタグラム(hiroto_mitsuyo) - 11月27日 00時12分


青春日記【2年ぶりの帰省①】
大阪での仕事が終わり、ガラガラの飛騨高山行きのバスに乗った。ほとんど目覚める事もなく、気が付いたらバスは故郷を走っていた。ふと右を見ると、おばあちゃんがブイドラッグの前でバスに向かって手を振っている。バスから降りて、久しぶりの再会。車の助手席に乗り、実家まで向かう。車から降りてやっと気付いたのだが、今日のおばあちゃんの髪型は一時期のデビットボウイの様だ。なんならデビットボウイの何倍も、大きい。
そう言えば僕の友達がおばあちゃんを田んぼ道でたまに見かけるらしいが、その盛りに盛りまくった髪型ですぐに僕のおばあちゃんと分かるらしい。

家族での食卓。今夜は、手巻き寿司だ。
おばあちゃんが会話に入ってくると会話がよく分からなくなり、結局なにで笑っているのか分からなくなる。お父さんは、青春日記に載りたいらしく、名言ぽい言葉を吐いては僕の顔を伺っている。バレてますからね。
その後に癌治療の方法について、家族で揉める。それぞれの気持ちが違っているのだ。母が突然、ストレスが1番の敵だ。笑顔が1番なので笑えばいいのだ!と言い、一人ずつ笑わせられる。そしてみんなで笑う。毎回、改めてよく分からない家族だと思う。

2日目。のんびり昼過ぎに起きて、ご飯を食べる。その後は、コンビニまでの自転車。
歩いたら、往復で40分もかかる。なんて不便なんだ。しかし、これが実はいいのだ。自転車で、森が綺麗で、空が広く、風が優しい道を漕ぐことなんて、東京では全くない。まさにこの時間は、僕にとって1番気持ちが良い瞬間なのだ。
コンビニでの用事が終われば、自転車で田舎道を走る。小学生の時の通学路に入れば、急に思い出が甦り、口角が上がってる。
あの頃だったら最後まで自転車に乗ったまま登れた、1番急な坂は当たり前のように登れなくなっている。時の流れは、当たり前のことだ。
家に着くと、久しぶりにレオくんから連絡が来ていた。「高山帰ってきてんの?」
2人で話すのなんて5年ぶりくらいのレオとサウナに行くことになった。久しぶりの状態での裸の付き合いは、普通に会うより何倍か焦る。だけどそんな焦りも会ったら忘れるくらい、夢中になって話していた。
結婚するらしい。幸せな報告だった。
結婚をしたレオが蛇口で頭を打ったり、お風呂で滑ってコケかけてるしているのを見ると、全く変わってないなとも思った。
外に出て、静かな空気を浴びる。自販機で缶ジュースを買おうとすると、高校で唯一あった自販機の当時大人気を誇っていたアロエの粒々が入ってたアロエジュースがあった。
「飲み切る時、いつもアロエが裏に張り付いて、手でトントンするんだよね。」なんて話した。
「このアロエジュースの写メ撮ろっと」
と僕が言えば、レオが「写真撮ることって、インスタ撮ろ」って言わない?と返してくる。
「どこで流行ってんだよ。その文化は。インスタ撮ろって事はインスタ載せるって事だよね?」
「いや、インスタ載せなくてもインスタ撮ろって言うわ」
「意味がわからんわそれは。」
「じゃあお前だって、写メって写メールの略だからメール送んなくちゃいけないじゃん。」という、あまり意味のない会話をした。

3日目の夜。幼馴染のアダマナと会う。いつもの様に話していると、ふと星が見たくなる。星を見に原山に行こう。こんな誘いはロマンチック過ぎると思う人もいるかもしれないがこの町では普通なのだ。綺麗すぎる星を見るという事は、普通のことなのだ。
原山で星を見ていると、アダマナが「自分は一体誰なんだろう」と自分の頭で言い続けると、自分が誰だか分からなくなると急に言い出した。それを試してみると、急に自分の事が星目線で見えてきて、変な感覚になった。
そんな時間は一瞬で過ぎて、あまりの寒さにより帰宅して、明日東京に帰る準備をして寝た。次の日の朝。起きてもう1日ここにいたいと思い、バスの予約を明日にして何もせず、ただ過ごした。
ここで父親から、別れの挨拶が終わった後に送られてきた名言ぽい言葉を紹介しよう。
「一度ゼロになるんだ。考え方も誰かの言葉も。子供の頃なら普通に出来た事。鼻くそをたべてみろよ。鼻くそ魔神呼んでみろよ」とラインが来た。本当に最後の最後まで意味が分からない父親だ。

東京行きのバスに乗る前に、森の中にある、爺ちゃんの墓参りに行った。こんな綺麗な空気な場所で、僕もいつか家族と眠りたいと思い、初めてこの墓に入りたいという感情を抱いた。
東京への帰り道。2年ぶりに行った平湯温泉にある、めかぶやのおっちゃんのお店は無くなっていた。きっと、どこかでめがぶ茶を色んな人に、無料であげているのだろう。無料だよ。無料って怖い。世の中の無料って本当に怖いんだ。けどあの人の無料は優しい無料だ。
写真は、原山から見た星。
#大下ヒロト青春日記


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2020/11/27

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