猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 8月7日 02時17分

今日の大掃除終了。

向こうでは、古くなった洗濯機が前進しながら老体を震わせている。

この家を買ったのは、私が37歳の時だった。元彼と会社を起こして成功し、衰退し、見送って、灰になった。

互いにどん底を見て、傷付け合い、別れ、辛酸を舐めながら再生への道を進み、そうして気がつけば22年も経っていた。

顔を合わせても、フラットにまた付き合えるようになるまで、8年ほどかかったろうか。もう、お互いがお互いを責めたりせず、あのときは自分が悪かった、幼すぎたと正面切って言えるようになったのは、とりもなおさず、互いが互いの自己に向き合えるようになったからだ。

この家を解体する作業は、私たちの降り積もった22年への感謝と弔いの儀だ。そして、それぞれが残りの人生を自分らしく生きるための準備でもある。

辛かったことも、楽しかったことも、否定することなく丁寧に心を込めて、送ろう。まだまだ続く、人生の新しい光を見るために。

#東京下町時間

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