マンチカンズTVのインスタグラム(studio_singa) - 8月9日 01時17分
3/23にこの世を去った我が家の長老猫、ぐれおじさんの一生を、小説として書いています。
munchkins.jp
で続きをお読みになれます。
=プロローグ=
「愛してるよ。ありがとうね。愛してる。愛してる・・・」
これほど「愛してる」っていう言葉を発した日はこれまでの人生において他にないと思います。
2019年3月23日。愛猫のぐれおじさんが虹の橋を渡りました。
時折、小さな痙攣をしながら、だんだんと遠くに行こうとしているのが手に取るように分かりました。 「行かないで!」 その言葉を飲み込んで、
精一杯の「愛してる」を搾り出しました。
まだ聞こえるうちにと、
彼の耳元で、
何度も何度も。。。
そして、23時50分。
「ぐぅぅ」と縮こまったかと思うと、
彼は、すうっと眠りにつきました。
今、
ようやく冷静にあの日のことも振り返れるようになったので、
僕の人生を変えた猫、ぐれおじさんのことをお話ししていきたいと思います。
=第一話「猫嫌い」=
ぐれおじさんは、僕の元奥様(このお話ではYuさんとさせていただきます)の飼っていた猫。
2003年に誕生しました。
Yuさんと出会う前に生まれた子なので、僕はその現場には居合わせていません。どうやら、半分野良状態の2匹の猫から生まれたようです。
親猫の1匹は黒猫、もう1匹は白猫。
Yuさんはよく、 「ぐれちゃんたら、体の色も気を使って半分半分なんだね」
なんて言ってたっけ。
Yuさんの寝ているベッドの中で出産したようで、生まれた瞬間から人間が目の前にいたのだから、人間好きに育つのも納得です。
さて、唐突にカミングアウトいたしますが、
僕は猫がとても苦手でした。
小学生の頃、下校途中に会った野良猫に思いっきり顔を引っかかれてから、 「なんて野蛮な生き物なんだ!」 そう思い続けてきました。実家は昔から犬を飼っていたものですから、余計に、
「犬は優しい、猫は凶暴」
と信じて生きてきたのです。今思えば、道端で知らない子供が寄ってきたら、猫だって警戒しますよね。その猫は何にも悪くないのに、20台も半ばになるまで、偏見を持ち続けていたとは、何とも視野の狭い男でございます。
とまあ、そんな事情でしたから、Yuさんと出会った時に、
「私、猫飼ってるの♪」
と打ち明けられて、
「え?信じらんない!」
と言ったとか言わなかったとか。
僕は記憶に無いのですが、Yuさんの証言ですからきっとそれに近しいことを口走ったのでしょう。
それほど猫様に対して、敵対心を持っていたのは事実でございます。
でも、
初めてYuさん宅にお邪魔して、ぐれおじさんを紹介された時、猫様に対する印象が一変するのでした。
第一話 完
[BIHAKUEN]UVシールド(UVShield)
>> 飲む日焼け止め!「UVシールド」を購入する
718
21
2019/8/9