SPURのインスタグラム(spurmagazine) - 4月8日 21時09分

ある日、午の刻に差し掛かる頃のこと。
「おいしい筍ごはんが食べたいなぁ〜」と、ひとり舌舐めずりしながら骨董通りをテクテク歩いていたら、馴染みの菓匠、菊家さんの前を通りがかりました。ふらっと中に入ると、ガラスケースの中にはぼんやりと光り輝く（金粉がのった）竹の子がありました。
「おや？何と不思議な竹の子だろう」
早速それを買って帰り、（金粉が）光る竹の子を切ってみました。すると中には、ふわっとシナモンの利いたこし餡がビッシリ詰まっていたのです。
その美しく甘い竹の子は、食べる者をかぐわしい香りで包み、その心をとても穏やかにしてくれました。そこでその竹の子は、「かぐや姫」と名付けられたのです。
美しくほんのりスパイシーな「かぐや姫」に心を奪われながら、やっぱり、おいしい筍ごはんも食べたいなぁ〜、と思いを膨らませたのでした。おわり。（編集H）

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